【そんなものない?】「国産オーガニックドッグフード」に要注意

ドッグトリマー。北関東でトリマーになって約3年。ペットホテル兼トリミングサロンで勤務をしています。ワンちゃんの肌にあったシャンプーの提案や、かわいらしいカットの研究をしています。

今や「ペットは家族の一員」はごくごく当たり前の話。ペットを大切にする飼い主さんが増えたことで、ペットへの健康意識も全体として高まっていることを実感します。なかでも健康に左右する要因として重要なのが食べ物。特にアトピーや涙やけにお悩みの方は、それこそ目を皿のようにして愛犬に合うドッグフードをお探しのことと思います。

日本ではまだまだ緩いドッグフードの規制

日本でペットへの意識が高まってきたとはいえ、ドッグフードを作るのは営利企業です。中にはもちろん善良な心で原材料を厳選し、本当に良いものを製造しているところもあるでしょうが、利益を追求するとどうしても原材料に粗悪なものを使ってしまいがちです。こうした当然の力学があるため、そうさせないように規制が存在するわけですが、日本では消費者の意識が高まったこととあまり比例せず、ドッグフードに関する規制は緩いままです。日本は様々な面で世界に存在感を示す先進国であると思いますが、ことペット業界においてはかなり遅れていると言えます。

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国産のオーガニックドッグフードの実力とは

そんな中、国内企業にも「オーガニックペットフード」を謳うところが出てきているようです。オーガニックとは、無農薬や有機栽培とも異なる、ある決まり事を守って作られていることを示します。そのため、勝手にオーガニックを自称することは許されず、どこの機関のオーガニック認証を得ているのかを調べる必要があります。

日本でオーガニック認証をしている組織はJAS(日本農林規格)ですが、JASは残念ながらペットフードに対してオーガニック認証は行っていません。そのため、国産のオーガニックペットフードは下記2つの方法が可能性としてあり得ます。

①ペットフードとしてはオーガニック認証を得ていないが、使用している原材料がオーガニック認証を受けているケース
②ペットフードとしてではなく、食品としてオーガニック認証を受けているケース

①に関して詳しく説明しておくと、オーガニック認証は、原材料に対しての場合と、製品に対しての2パターンがあり、①の場合は原材料に対して、ということになります。そのため、たとえ原材料がオーガニック認証を受けていたとしても、原材料全体の何割がオーガニック認証なのかは不明ですし、製造過程でふさわしくない添加物などが使われている可能性も否定できません。

一方で②のほうは、製造過程も含めてオーガニック認証を受けていますので、かなり安全度合いが高いと言えます。海外のオーガニックペットフードとして有名なボッシュやヤラー、SOLVIDAなどはもちろんこちらの認証です。しかし、食品としてオーガニック認証を受けるにはコストがかかりすぎることや、消費者がそこまでオーガニックに対しての理解度を持たないことから、これを実現する企業が現れる可能性は極めて低いでしょう。(逆に現れたら本当に素晴らしい製品だと思います)

それでも「国産が良い!」というあなたへ

やはり国産品への安心感が強いという人は多く、国産のオーガニックペットフードが存在していないとしても、国産品を愛犬に与えたい、という方もいらっしゃるでしょう。

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先述のように、営利企業はどうしても「稼ぐ」ことが必須であり、そのために原材料のコストを下げるという選択肢はとても自然なものです。パッケージやテレビコマーシャルに惑わされないことが必要なのは言うまでもなく、他にも自分なりの指標を持ちましょう。獣医師の先生も必ずしもペットフードに詳しいわけではない(大学でペットフードについて学ぶ機会はほとんどありません)ので、「獣医師にすすめられたから」というのでは心もとないでしょう。

私がペットフードを選ぶ際は、オーガニックでないにしても何らかの第三者機関からの認証があるものを選ぶようにしています。とはいえ、その「第三者機関」の信頼性を考えると、やはりオーガニック認証が最も安全であるという結論にはなりそうですが…。ペット業界に関しては日本は非常に遅れていますので、国産にこだわらず、本当に愛犬の健康のためになるものを選べるようにしたいものですね。

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