ウサギの食餌は歯の健康に大きく影響する

ペット栄養管理士。 子供の頃から犬と一緒の生活。 犬には、ただ長生きするだけでなく”健康に天寿を全うして欲しい”との思いから、犬の食事の勉強を始めました。今では趣味の一つに。 良質な食事と同時に、運動も健康に大きく関わる事を実感してます。 飼育経験・犬の栄養学・運動に関する記事を書いていきたいと思います。

犬や猫ほどではありませんが、ペットとして人気があるウサギ。
最近、ペット入店可のホームセンターで「ずいぶん大人しい犬がカートに乗っている」と思ったらウサギで驚いた事がありました。

 

私が子供の頃はどこの小学校でもウサギが飼育されていました。

我が家では、学校で生まれたウサギを姉が貰ってきて飼育していました。
庭にウサギ小屋を置いて草や野菜を与えるだけの、現在主流の室内飼いとはほど遠いものでした。
それでも、見ているだけで幸せな気分になれたので暇さえあればウサギ小屋の前でジーッと見つめていたものです。

飼い始めて2年ほど経った頃、猫に襲われて亡くなってしまいました。
祖父が気付いて猫を追い払ってくれたそうですが、小学校低学年の私にとっては衝撃が大きく・・・今でもウサギを見ると自責の念にかられます。

話が大きくそれてしまいましたが、ウサギの食事について書いていこうと思います。
今回は、食事と歯の関係がメインです。

 

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ウサギは完全草食動物

野生のウサギは栄養の乏しい草や木の葉を食べて体を作るだけでなく、活動エネルギーを得なければいけません。 そのため、消化管は大きく高性能に進化しています。 盲腸もとても大きく、盲腸内の細菌が食べた物を発酵させて繊維を消化します。

ウサギの食事の理想は「主食は干草・栄養バランスを整えるためにラビットフード(ペレット)」です。
一般的にはラビットフードは体重の3%以下が良いと言われていますが、獣医学的には成長期で2.5%を目安とし、維持期は1.5%以下・高齢は1~0.5%が良いとされています。

 

常生歯に向いた食べ物とは?

私達人間は、やわらかい物ばかり食べているのは歯に良くないと言われています。
ウサギはどうか?

ウサギは、草や木の葉などの硬い物をよく噛んで食べるように進化しているため歯が常に伸び続けます。
「常生歯」と言います。

ウサギの食事の様子を見ると、カリカリと前歯で噛んだ後、奥歯でモグモグしているのがわかります。
切歯(前歯)で食べ物を切断し、臼歯(奥歯)ですり潰しているんですね。
草などの繊維が多い物をしっかりすり潰す事で歯が磨耗し、歯の健康状態を保つ事ができます。

ラビットフードは臼歯ですり潰すのではなく噛み砕くような食べ方になるため、ウサギの歯にとって良い物とは言えません。
ウサギに最も多い病気”臼歯不正咬合”は、草や木の葉を食べる機会が少ないウサギに多く見られます。
臼歯不正咬合を防ぐためには、草や木の葉を主食としなければいけません。

また、ウサギは他の動物に比べ歯根がとても弱いです。

ラビットフードには大きくわけてハードタイプとソフトタイプがあります。
歯のためにはハードタイプが良い!と思ってしまいがちですが、歯根に大きな負担をかけてしまいます。
先に述べた臼歯不正咬合は、硬い物を食べた時にも起こります。
さらに、硬いフードは歯根腫瘍を引き起こす原因になります。

ここまで読むと、ラビットフードは良くない?と思ってしまいそうですが・・・草や木の葉では足りない栄養を補うためにはラビットフードも必要です。
”主食は草”と言う事を忘れずに、ラビットフードを上手に摂りいれてあげるのが良いと思います。

次回は、ウサギの食事と胃腸について書きたいと思います。

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