小鳥と暮らす~巣箱をつくろう~

大学院生。動物の行動を研究しています。普段は双眼鏡を持って、山を駆け回っています。動物の行動や生態について記事を書いていきたいと思います。まだまだ半人前ですが、動物の世界の面白さを少しでも伝える事ができたらうれしいです。

休日にペットショップを覗くと、鳥たちのきれいな声が聞こえてきます。ショーケースに並ぶ鳥たちは見た目も声もきれいです。でも、実際に飼ってみるのは少し難しい、という人も多いのではないでしょうか。実は、小鳥と暮らす方法はペットとして飼育するだけではありません。木製の巣箱を一つ用意するだけで、鳥と暮らす事ができるのです。

庭の木に巣箱をかけると、自然と鳥がやってきます。そして鳥たちは、巣箱の中に巣を作り、子育て始めます。本当はもう少し早い時期に巣をかけた方が、鳥がやって来やすいのですが、まだまだ十分間に合います。みなさんも巣箱をかけて小鳥と暮らしてみませんか。

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巣箱を手に入れよう

巣箱は、樹洞(木に開いた穴)で繁殖する鳥の巣場所の代わりになるものです。巣箱の手に入れ方は主に、購入するか、自分で作るかの2つです。自分で作る場合、インターネットなどで様々な人が巣箱の設計図を公開しているので、それらを参考に作りましょう。その際、特に気をつけることは「入り口の大きさ」と「水抜き穴」です。

巣箱は入り口の大きさによって、利用する種が異なります。2.8cm程度では、シジュウカラ・ヤマガラが、3cmになるとそれらに加えてスズメが利用します。巣箱を作るときには、巣箱をかける場所にどんな鳥がいるか、どんな鳥に利用して欲しいか(どんな鳥を観察したいか)を考えながら入り口の大きさを決めましょう。
水抜き穴も入り口の大きさ同様重要です。巣箱の水はけが悪いと巣箱の中が湿ったり、水が溜まったりして、鳥が繁殖を途中でやめてしまう場合があります。巣箱の底には必ず水抜き穴を開けましょう。

また、巣箱の蓋を開閉式にすれば、巣箱の中を覗いて観察できるのでオススメです。

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巣箱をかけよう

巣箱が完成したら、巣箱をかけましょう。巣箱は、枝のない木の幹に直接取り付けましょう。枝のない場所を選ぶ理由としては、枝をつたって捕食者が巣箱や親鳥・ヒナを襲うのを防ぐためです。巣箱を襲う動物はたくさんおり、カラス・テン・アライグマ・アオダイショウなどです。

様々な意見がありますが、巣箱をかける高さは1.5m程度で構いません。捕食を防ぐため、できるだけ高い場所にかけた方がいいように思えますが、2、3m程度ではテンやアオダイショウは易々と捕食してしまいます。普段の観察を考えると、1.5m程度で十分でしょう。

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巣箱を見守ろう

巣箱で鳥を観察していると、シジュウカラの巣をスズメが乗っ取ったり、カラスなどが巣箱を襲っていたりする所を見かけることがあるかもしれません。可哀想に思うかもしれませんが、巣箱を利用するシジュウカラが一生懸命生きているのと同じように、スズメやカラスも一生懸命生きています。見守ることも大事です。
巣立ちの時期になると、巣立ったヒナが落ちていることもあるでしょう。この様なヒナは親鳥が給餌や誘導をしているうちにきちんと飛べるようになります。人が手を差し出してしまうと、親子を引き裂いてしまう場合があります。こちらも同様に見守ることが大事です。

他にも巣箱をつくる・かける上で重要な事はありますが、おおよそ上記のことに注意すれば、意外と鳥は巣箱を利用してくれます。飼育だけじゃない、小鳥との暮らしを楽しみましょう。

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