ペットとの暮らしが自閉症児のソーシャルスキル向上につながる

獣医師。酪農学園大学獣医学部卒業後、神戸の動物病院で4年ほど勤務し、命の重みを毎日痛感。結婚後移住した北海道の町には小動物の病院がひとつも無いという、このご時世大変びっくりな展開を経験する。現在新種の生物(息子)と格闘しながら、将来臨床への復帰を目指して再勉強中です。地域の子供達と動物の健全で安全な触れ合いの時間を作ることが、学生の頃からの密かな目標。・・ただの動物好きなので、いろいろな動物に関することを幅広く書いていきたいと思います。

物言わぬどうぶつを目の前にして、今何を考えているのかなあ?とか、何も考えていないかもとか、ご機嫌そう、不機嫌そう・・いろいろと想像を張り巡らせた経験が、どうぶつたちと関わってきた方なら誰でもあると思います。

どうぶつと関わることで想像力が育まれ、相手の心を思いやる気持ちが育ちやすいと言われています。また、どうぶつの話題で場が盛り上がったりもしますよね。我が家ではケンカの仲直りのきっかけがおネコ様、ということも多々あります。

そんなどうぶつたちが私たちに社会的行動をする手助けをしてくれる・・1ヶ月前ほどのニュースですが、ペットと自閉症児のソーシャルスキルの向上の関係について書かれたものを見つけました。
Living with pets linked to stronger social skills in children with autism

ペットと暮らすことで向上するアサーティブネス

これまで、社会的動物である犬が自閉症児のソーシャルスキルアップに一役買ってくれているという報告はあったものの、他のペットではどうなのかは不明でした。昨年10月に発表された研究報告によると、犬以外のどうぶつでもペットと暮らす自閉症児は「アサーション」と呼ばれるスキルが高いことが分かったそうです。

「アサーション」は直訳すると「主張」となりますが、専門用語としては「自分も相手も大切にしながら適切に感情や意見などを自己表現する能力」。元記事には「アサーティブネス」という単語が出てきますが、これは「自分も相手も大切にした自己表現」。自分にとっては専門外のことですが、とても重要そうな能力だということはよく分かります・・!

この報告を行ったDr.カーライルは、犬以外のどうぶつでもソーシャルスキルを高めてくれる可能性に大いに期待し、犬と同程度のソーシャルスキルの向上をもたらすかもしれないとしています。これは、特に犬と暮らすのは難しい環境にあるご家庭にも朗報なのではないでしょうか。簡単な問題ではないですが、ひとつの希望になってくれればいいなと思います。

少しそれますが、学校飼育動物と関わることで不登校を乗り越えたという報告もあるので、やはり子どもが守るべき命と向き合うことはとてもとても意味のあることなんだと感じる日々です。

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最後に、元記事の訳です。ご参考に・・
ペットとの暮らしが自閉症児のソーシャルスキルを強化する

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