【その2】熱中症の応急処置と対策

獣医師。酪農学園大学獣医学部卒業後、神戸の動物病院で4年ほど勤務し、命の重みを毎日痛感。結婚後移住した北海道の町には小動物の病院がひとつも無いという、このご時世大変びっくりな展開を経験する。現在新種の生物(息子)と格闘しながら、将来臨床への復帰を目指して再勉強中です。地域の子供達と動物の健全で安全な触れ合いの時間を作ることが、学生の頃からの密かな目標。・・ただの動物好きなので、いろいろな動物に関することを幅広く書いていきたいと思います。

急を要していたり、とにかく対策をしたいという方はこちらからどうぞ。

熱中症の応急処置(動物病院に着くまでにできること)

動物の熱中症が疑われる場合は早急に動物病院に搬送する必要がありますが、その間にもとにかく冷やすということ(多少のポイントはあります)を意識してください。方法としては、

・  水で全身を濡らす(+扇風機や全力でうちわ)

・  家にアルコールがあれば肉球につける

・  太い血管が走っている箇所(首、脇、股)やお腹を冷やす

です。あまりキンキンに冷やした水や氷を全身につけると、末梢の血管が収縮してしまいかえって熱が逃げにくくなったり、高温の血液が臓器の方へ回ってしまったりするので、おすすめできません。

もし体温(直腸温)を計る事ができれば定期的に確認してください。直腸温が39℃前半〜40℃までに下がったら、一旦冷やすのを止めましょう。(下がっているのにずっと冷やしていると、今度は低体温になる可能性があります。)

少しずつ水分補給ができるなら、誤嚥に注意しながら与えてみて下さい。

 

とにもかくにも対策を

【その1】にもあるように動物は人より過酷な状況にあることも多いので、このくらいなら大丈夫かな〜という油断は大敵です。

・  暑い時間帯は散歩をしない(熱せられたアスファルトで火傷の心配もあります) 、大きい運動をしない

・  散歩中なども水分補給ができるように準備する

・  屋外では日よけを用意する

・  暑さ対策は扇風機ではなく温度や湿度を管理する(健康な子であれば湿度が適正であれば設定は27-28℃ほどで大丈夫、基礎疾患持ちの子はその子の体調に合わせて調節してみてください)

・  下毛の抜け替わりが遅くいつまでもモコモコとしている子はせっせとブラッシングなどをしたり、毛足の長い子はサマーカットにしてみる

・  みんなが手をつないで温暖化対策をしてみる

 

重要なことは、家庭で一緒に生活しているペットたちは自分で環境を整えられない、ということです。大事な家族を、うっかり密閉空間に閉じ込めてしまったり、暑い中連れ回してしまったりで大変なことにはさせたくないですよね。小さなデグーが熱中症で入院した、なんていう事件もありますから、小動物さん(むしろ体が小さいので気温などの影響を受けやすく、リスキーです)も十分注意してあげてくださいね。

 

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